日本うつ病センター理事長からのメッセージ

新型コロナウイルス感染症蔓延下で、心理的精神的に困っておられる方へ

世界規模で蔓延する新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の下、4月16日には全都道府県が緊急事態措置の対象とされました。緊急事態下で要求される自粛生活やソーシャルディスタンシングはメンタルヘルスの維持にとって重要な対人交流の機会を減らし、ストレス解消の機会を奪います。

COVID-19による生活変容や経済の低迷は長期化することも予想されており、就労や修学をはじめとする人々の日常生活に広範で深刻な影響を及ぼし、極めて強いストレスをもたらすでしょう。

すでに世界各国からは、不安、抑うつ、ストレス関連症状、不眠、自傷、自殺企図などのメンタルヘルスへの影響が多数報告されています。日本においても、うつ病、不安障害、ゲーム依存、アルコール依存、など精神疾患不登校、自殺の増加、既存の精神疾患の悪化、家庭内暴力や虐待等が懸念されています。詳細は、日本精神神経学会や日本うつ病学会などのHPに掲載されています。また、メンタルヘルスサービスを希望される方のための相談先も数多く準備されています(下記)。

日本うつ病センター六番町メンタルクリニックでは、このたび診療にあたる精神科医を増員し、初診まで長くお待たせしないように体制を整えたところです。心理職と精神保健福祉士とともに、一人一人の受診者のかたの心理的・精神的な問題に対して、きめ細かな相談、治療を丁寧に行っています。また、感染防御にも細心の注意を払っています。

上記のようなメンタルヘルスに少しでも不調を感じられた方は、一人で悩み込み症状が重くなる前に、気軽に相談してみてください。

2020年5月14日

一般社団法人日本うつ病センター
理事長  神庭重信


参考資料
メンタルヘルスサービス希望時の連絡先】
1.厚生労働省新型コロナウイルス感染症関連SNS心の相談(チャットによる相談)
https://lifelinksns.net/
【時間】平日:18時00分~21時30分 / 土日祝日:14時00分~21時30分

2.日本臨床心理士会・日本公認心理師協会:新型コロナこころの健康相談電話
http://www.jsccp.jp/userfiles/news/general/file/20200419114929_1587264569864521.pdf
【期間】5月22日まで(緊急事態宣言の状況によっては期間変更あり)
【時間】平日:10時00分~12時00分 及び 19時00分~21時00分

3.各地域のいのちの電話
※ 緊急事態宣言発令を受け相談受付を休止している地域あり

4.各地域の精神保健福祉センター窓口


新型コロナウイルス感染症に伴いDVの増加・深刻化が懸念され、新たなDV相談事業
として内閣府による【DV相談+(プラス)】が開始されました。

1.内閣府:DV相談+(プラス)
https://soudanplus.jp
電話相談(0120-279-889 24時間受付)、メール相談(24時間受付)、チャット相談(12:00〜22:00)ができます。

2.内閣府:DV相談ナビ 
全国共通ダイヤル(0570-0-55210 受付時間は各機関による)
最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります。

3.厚生労働省児童相談所虐待対応ダイヤル
全国共通ダイヤル(電話番号 189 24時間対応)
最寄りの児童相談所につながり、相談や通報もできます。